2018年5月25日金曜日

お腹と足の話

31歳。妊娠しました。
まもなく18週。5ヶ月目真っ最中です。

もちろん妊娠は5ヶ月前に発覚していたのだけど、家族以外の人々にいつ・どのように伝えるのがわからず直接会う人や、言わなきゃいけない状況になった場合だけさらっと伝えて5ヶ月を過ごしました。
この「言わなきゃいけない状況」の見極めが難しかった。

そもそも私は今、生まれた土地でも学生時代を過ごした場所でも無く夫の仕事にくっ付いてきただけの縁も馴染みも無い土地に住んでいて、夫と職場の人を除くと会おうと思って時間と労力を割かないと会えない(もちろん金銭的負担も相当大きい)。
そんな中でも、旅行がてら会いに来てくれる友人や、次地元に帰ってくれるタイミングを探ってくれる友人には、予定がドタキャンになるかもしれないという可能性も含めて妊娠を報告できるけれど、そうじゃない人達にはどう伝えていいのかわからなかった。

というのも、妊娠ってそれだけ悩むほどデリケートな話題だと思うから。
特に初期は、妊娠が継続できる確率がまだまだ不安定でそれに伴って自分の精神状況も非常に不安定だった。中期に入り、流産の確率が統計上は低くなっても、安全に生まれる可能性は100%ではない。
更に、妊娠報告は受け手側の気持ちも様々だと思う。私自身、20代後半頃から同世代の結婚・妊娠報告を聞くと多少なりとも焦りを感じた。誰にというわけでは無いが「あなたはどうするつもりなの?」と問われているような気持にもなった。プロポーズされた報告や引っ越しした報告とは訳が違う。

そんな訳でしばらくは言わなきゃいけない状況に陥らない場合は公表していなかったが、体調が安定するに伴って自分のメンタルが持たなくなってきた。
言わなきゃいけない状況ではない場合は妊娠の報告をせずにラインのやり取りをする。インスタやコメントでやり取りをする。当たり障りない返信をする。私にとって今一番のトピックは妊娠で、食事・睡眠・外出といった基本的生活をするにも、先の計画を立てるにも、キャリアプランを考えるにも出産と子供の事は切り離せないのに、私はそれを相手に伝えていない。嘘をついているような、相手を騙しているような気持になり辛くなった。(本当は嘘をついていない。「最近どう?」と聞かれたら「妊娠した」と返答していた気がする。でもそもそも「最近どう?」ってあんまり聞かれないし聞かない。)

うすうす感づいていたけど、私は自分の事を知ってほしいかまってちゃんだった。言い訳をすると、かまってくれなくてもいいけど、知っててほしい、頭の隅に置いておいてほしい、くらいに。
それに加えて、隠し事が苦手だ。ASDの特徴でもあるけど、空気が読めない事に加えていっていい事悪い事の分別もつかない。自分が考えている事は何かに包んだりせずにそのまま伝えたい。

モヤモヤした挙句、先日安定期に入ったタイミングでインスタとフェイスブックで妊娠の報告をした。読みたくない人はすぐに画面を閉じられるし、コメントをしなくてもいい自由度が個別のやり取りよりいいかなと思い、SNSを使った。一方で個別にやり取りをする程ではないけど繋がってる人達への近況報告にもなるかなと思った。公開すると、いくつかのお祝いメッセージをいただいた。優しさが嬉しいと同時にくすぐったくもなって、やっぱり報告しなきゃよかったかな、とか面倒くさくても個別に報告すべきだったかな、とか面倒くさい感情も沸いたけど、一番は数ヶ月の悩みの種が無くなって、スッキリした。
やっぱり私は知ってほしがりちゃんなんだな。

ここ一ヶ月、ブログを開く気が起きなかったのも同じ思考からだった。言えないこと・書けないことがあるだけで、何を書いたらいいのかわからなくなる。書ける事だけ書く、というのは私にとってあまりに器用で難易度の高い事だった。
でもそのストレスから解放された私は、これからは包み隠さず思いのままに妊娠生活の事を書いていこうと思う。というのも、私自身が妊活をしていて、そして人に公表しにく妊娠初期のデリケートな時期に同じような状況の人が書いた記事を片っ端から読んで共感する事で自分の気持ちを落ち着かせていたから。知ってほしがりちゃんな上に知りたがりちゃんでもあるのだった。
知りたがりちゃんから少しばかりでも誰かの活力になればという気持ちも込めて、これまでの5ヶ月とこれから産むまでの記録を綴っていこうと思う。

蛇足だけど、妊娠して改めて気付いたことがある。
私の足首は象の足首にそっくりだった。甲が高くて幅が広い。足首が太い(きゅっと締まっていない)ので、ぼてっとしているのだった。
気付いたのは来月結婚式に参列するための靴を買った時。妊娠6ヶ月に入り体も重くなってくるので、お呼ばれ服に似合うけどヒールが低い靴を買いに行った時だった。デパートの靴売り場にも該当する素敵な靴は沢山あったけど、試着するとどれもこれも似合っていない。太い足首から続く傾斜のある足の存在感が強く、ヒールの無い靴がかすんで見えるのだった。足首や甲にリボンや紐の装飾がある靴は、太さが際立って見える。一言で言うとボテっとしていた。「これ、何かに似ているな」と鏡越しに映した横側からの自分の足首~足を見て思い出したのは、象の足だった。
そっか、私の足は象の足だったんだ。これまでスニーカーやブーツや、おしゃれをしなきゃいけない時は頑張ってそこそこの高さのヒールをはいていたから気付かなかったけど。肉付きの問題かと思って骨格を触ってみたりしたけど、体のつくりの問題でダイエットでカバーできる範囲ではないような気がする。
靴選びは苦戦したけど、2センチヒールのオシャレ靴をどうにか見付ける事が出来た。
が、子供の自分の足で立って歩けるようになるまでしばらくはヒールは封印する事になりそうだ。妊娠して直視した自分の足首の太さ。親が子供に教えてもらうことがたくさんあるとは言うが、産まれる前からの話らしい。お腹の中の私の子よ、ありがとう。

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