2018年3月25日日曜日

季節のかわりめ

気が付いたら3月もあと1週間。うっかり3月の更新回数0になるところだった。何を競っているわけではないけれど、1月に始めたブログが3月に既に更新しなくなるってどうなの?と思うので、頭の中にある事をダラダラ。

【考えるきっかけ】
3ヶ月間毎週楽しみに見ていたドラマが終わってしまった。『アンナチュラル』『BG』『99.9%』『隣の家族は青く見える』を最後まで楽しんだ。(ちなみに『君が心に棲みついた』は登場人物の心の病み具合に引っ張られそうになり、途中で離脱。)『アンナチュラル』はミステリー好きの夫も気に入っていた。見終わった後にお互いに見つけた伏線を言い合うのが面白かった。
それ以上に記憶に残っているのが『隣の家族は青く見える』だった。松山ケンイチと深田恭子という、アラサーの私には10代の頃にいっぱいドキドキさせられた二人が夫婦役で、妊活に励んでいく。テーマが妊活だけだと視聴者が絞られるからなのか、二人が住むコーポラティブハウスに住む他の家族たちも事実婚、お受験ママ、同性愛など背景が込み入っていて、見ている側に色々なテーマを投げかけていた。
このドラマも毎週夫婦で見て、見終わるとドラマで語られていたテーマについて2人で話をした。ネットで目にした関連記事でも話題になっていたが、不妊治療の様子がとてもリアルに細かく映されていた。前半では超混雑する産婦人科の待合室や、その中で他人事のように振る舞う夫達など…ここまで映しちゃうの?という場面がたくさんあった。これは後で知ったことだが、ドラマの医療監修をされた産婦人科の医師が製作陣にドラマではなく教育番組として知識をきちんと伝えてほしい、という思いで不妊治療の一般的な流れや用語などをドラマに組み込んでもらっていたらしい。そのリアルさが、まさに妊活なうな私たち夫婦にはグサグサ刺さったのだった。
印象に残っているシーンは沢山あるのだが、一つ昔の自分を見ているようでいたたまれなくなったシーンが後半の放送回であった。不妊治療に苦戦する深キョン演じる奈々が意を決して職場の人たちに不妊治療をしていることを宣言する。その為に体力を使う仕事のシフトを変わってもらうなど迷惑をかけてしまうがよろしくお願いします、と。上司の男性はもっと早く相談してくれてよかったのに、と快諾するが、若い女性スタッフは微妙な雰囲気。そして次の回で女性スタッフ同士で、不満を漏らす。不妊治療とか妊娠っていうと何でも許される傾向があるよね、と。そばで聞いていた上司にお互い様だからそういう風に言ってはいけないと指摘されて場面は展開するのだが、私は女性スタッフ達がかつての自分と重なって見えていたたまれなくなった。口にはしなくても同じような事を思っていたことが私にもあった。自分が仕事最優先で働いていた頃、同僚の妊娠による産休や結婚による退職などがあると、自分の仕事が余計に増える事が気に入らなかった。不妊治療中の友人と連絡が途絶えがちになり、なぜラインの返信すら出来ないのか理解できず、遊んでくれなくてつまらないと思い、彼女が妊娠してからもこちらから進んで連絡を取らなくなった。今思い出すと、なんて独りよがりで想像力の無い発想だったのだろうと恥ずかしくなる。思っていただけで口にしなかったことだけがせめてもの救いだったと思う。
でも、それくらい私は知らなかったのだ。妊娠・出産がどれだけ奇跡的な事なのか、不妊治療がいかに大変で先が見えない不安の中に置かれるのか、それらはどちらもお金で買えるものではなく、仕事の分量とか友達とのラインのやり取りと比較できることではないという事を。知らないから想像できず、何の悪気もなく思っていた。仕事の負荷が掛かる事への不満に関しては、当時の職場の環境も影響していたと思う。数年前の話だけれど、まだまだ色々な制度が整っておらず、人員に対して業務過多で職場全体が殺伐としていた。その中で私自身が謀殺されていたことも起因していると思う。
だから私はドラマを見て、女性スタッフに自分を重ねて恥ずかしく思う一方で、彼女たちを叱る上司に対して「そうぼやく原因は職場環境にもあるんじゃないの?」と思ってしまった。スタッフが心に余裕がない発言をしてしまう原因を考えるのが管理職の仕事じゃないの?と。
もし当時の私がこのドラマを見ていたら、考え方が変わるきっかけにはなっていたと思う。そして今、ドラマを見て過去の自分を振り返ることができてよかったと思う。いいドラマに出会えてよかった。

【ちょっとずつ春】
3月も後半になり、私が住む本州最北端もちょっとずつ春らしくなってきた。桜や新緑はまだだけど、朝寒さで目を覚ますことはなくなったし、日中に散歩に出掛けられる気候になってきた。歩き好きには暖かくなってきたのはありがたい事なのだけど、私は春が苦手だ。学生時代、春は年度が変わって環境が変わる季節で、変化への対応が苦手な私は人間関係で余計な神経を使い疲れてどんどん内向きになっていった。仲の良かった友人が新しいコミュニティで楽しくやっているかと思うと連絡も出来なくなったり、とにかく春は苦い思い出ばかりがある。さすがに学校を卒業してしばらく経った今はそれほど神経質にならないけど、春特有の新年度とか新しいことを始めよう的な明るく前向き度100%の風潮はやっぱり苦手。そういう話題が落ち着く5月くらいに早くなってほしいなぁと思う今日このごろ。そのころにはきっと内向き度も少し減るだろう。

なんかいろいろ書こうと思ってたのにドラマの話題で白熱したのでエネルギー切れ。もっと書きたい事あったはずなんだけどな。そうなる前にもうちょっと軽いスタンスでこまごまと書けばいいんじゃないかと思うんだけどね。