2020年7月12日日曜日

変化の時代の中での、息子の誕生

2020年6月12日、第二子の男の子を出産しました。

予定日より5日早い12日の深夜に自宅で陣痛が始まり
病院に連絡するとそのまま入院、朝まで陣痛と戦いお昼前の出産になりました。
ちなみに今回も無痛分娩です。

息子が誕生して、あっという間に今日で生後1ヶ月。
3時間ごとの授乳やオムツ替えのための睡眠不足と闘いながら
1歳8ヶ月になったオテンバ娘に振り回されつつ、新生活をスタートしています。

コロナ禍での出産

息子の出産を語るうえで外すことが出来ないのはやっぱりコロナ禍であった事です。
私が出産をした6月は緊急事態宣言こそ解除されたものの、病院はまだ厳戒態勢。
母親学級は中止、検診時の家族の同伴や出産時の立会い・面会は出来ませんでした。

検診に通う間にそれらの案内を見て覚悟はしていたものの、
6月も厳戒態勢の継続決定と聞いた時は不安と残念な気持ちでいっぱいになりました。

その時点で夫はまだ検診に同席していなかったので
エコーで我が子を見る事が出来ないどころか初対面は退院後になる。
親はもちろん、友達の面会も来てもらえない
(それが楽しみで地元の病院で産む事にしたのに!)。
そして何より、娘と退院まで会えない。
入院は1週間(病院の方針で長めの入院期間でした)。
娘が産まれてからそれほどの期間を離れて暮らした事はありませんでした。

…と、一時は不安で暗い気持ちになりましたが、受け入れるしかない(当たり前ですが)。
第二子と二人っきりで過ごす入院生活を思いっきり楽しむように気持ちを切り替えました。

第二子が産まれる事で娘と過ごす時間が減るだろう事は前回のブログでも書きましたが
それは第二子である息子にとっても同じではないか!
一時的に一人っ子だった娘と違って息子は生まれた瞬間から「弟」で「2人目」。
もしかして、息子「だけ」を一日中見る時間ってこれからほとんど無いのかもしれない!
(私が一人っ子なのでこの辺りも全て想像でしかないのですが。)

そのことに気づいてから、息子と二人っきりで(ある意味で外の世界から隔離されて)
過ごす入院生活がとても楽しみになりました。

また、前回の出産では産後で気分がハイになり初日に寝付けず、
入院期間は睡眠不足と初めての育児がしんどくて毎晩泣いて過ごし、
退院直後に自宅で貧血で倒れかける、という痛い経験をした反省があったので、
面会が出来ないならと、自分の体の療養にも集中することにもしました。

入院期間中、思う存分息子を眺めて触って抱きしめて、
眠いと思ったら本能のままに横になり、ご飯をもぐもぐ食べる。
スマホ依存症の私が時にはスマホをフライトモードにして
育児以外の事に使うエネルギーを最小限にしました。

状況を受け入れて割り切った入院生活はなかなか充実した時間になりました。
情報を制限(時には遮断)する事で
目の前の小さな産まれたばかりの息子とじっくり向き合えたと思います。


思い出される娘の育児

息子に一心に向き合いオムツ替えや授乳や抱っこといった息子の育児をしながら
真っ先に思い浮かんだのは、同じ頃の娘の事でした。

娘と比べて息子の方がオムツ替えが多いとか、抱き心地が違うとか、
娘の時は母乳がなかなか出なかったけど今回はすんなり出たなーとか、
小さかった当時の娘への慈しみの気持ちと同時に感じたのは
当時の自分が感じていた育児への不安が無くなり自信へ変わっている安心感でした。

第一子である娘の育児は何をするにも不安と心配だらけ。
何がわからないのかすらわからず、経験者の友人にどう聞いたらいいかもわからない。
疑問にぶち当たったらその度にネットで検索して試してみる…の繰り返しでした。

娘0歳、母も0歳からスタートした初めての育児の経験は
不安と心配を抱えながら試行錯誤の連続でしたが
今度は息子0歳だけど母は1歳。
娘と得た経験や実績が私をちょっと強くして自信と余裕を与えてくれました。

始めは眠くて疲れもたまってしんどいけど、成長していく楽しさ
出来る事が増えていく喜びを知っているから頑張れる。
0歳児だけの可愛さもより一層いとおしく思えます。
そう思えるのもたくさん悩んで葛藤しながら初めての子育てに奮闘した自分のおかげ。
当時の自分によく頑張ったね、ありがとう、と言ってあげたいです。

これは、兄弟育児の楽しさの一つなのかもしれません。
3人目の子供を産んだ人が「3人目の育児は楽しさでしかないわよー」と言っていて
「この人はスーパーマンなのか!?」と思っていたのですが、
今なら気持ちがわかる気がします。

とはいえ母はまだ1歳8ヶ月。
これからたくさんの初めてを経験する中で、まだまだ悩んで試行錯誤していくでしょう。
でも、それは不安を自信に変えていくためのステップ。
そしてその経験は2人の子育てをもっと楽しくしてくれる気がしています。

想像と全く違った出産で得られた穏やかな時間

コロナ禍で息子と私の生活のスタートは、当初の想像と全く違うものになりました。
私にとって人生最後となるだろう出産(…の予定。あくまで予定ですが)。
マタニティフォト、娘と親子3人での旅行やお出掛け、出産直後に撮りたい写真、、、
やりたい事が沢山ありました。
それは2回目の余裕から、出産をイベントとして
どう楽しく思い出に残すかと考えている部分があったと思います。

ところが、この数ヶ月で世の中が予想もしていなかった方向に一変して、
私自身の価値観も出産の環境も変化して、
妊娠後期も出産もとても静かで穏やかな過ごし方になりました。
それは、私が自分と子供の事をしっかりと見つめて考えを整える時間となりました。

まさに世界史に残るような変化の年に
1歳8ヶ月の娘と親に新しく加わった0歳の息子。
まだまだ始まったばかりの新生活ですが、
試行錯誤しながら私たちらしい生き方を切り拓いていきたいです。


少しずつ息子に距離を縮めていく娘。どんな姉弟になっていくのか楽しみ。
少しずつ息子に距離を縮めていく娘。
どんな姉弟になっていくんだろう。